ソフトバンク社債個人向け 追加発行が過去最大の理由

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ソフトバンクが個人向け社債を2013年度中に、4000億円追加発行を発表しています。ソフトバンクが社債の追加発行を行う理由はスプリント買収合戦がありますが、調達資金は銀行融資と異なり機動的な資金運用が可能になります。

(1)ソフトバンクの社債発行2013年

ソフトバンクは社債を発行していますが、スプリント買収のために円建てと外貨建ての異なる通貨で社債を発行しています。ソフトバンクが社債で資金調達を行う理由は、世界的な金融緩和と格付けの改善により社債の利回りが安くなっていることが理由です。

ソフトバンクは社債で調達した資金を、スプリント買収資金を追加で準備する目的があるようですね。ソフトバンクは、当初想定していなかったスプリント買収コストの増加であり、ディッシュとの買収競争で負債が増加することで、財務体質は悪化します。

(2)スプリント買収と既発債償還のために社債発行

ソフトバンク社債個人向け4000億円追加発行の理由について、2013年5月21日の日本経済新聞11面が報じているので見てみましょう。
ソフトバンクは6月にも4000億円規模の国内普通社債(SB)を個人投資家向けに発行する方針を固めた。事業会社が発行する個人向け社債としては過去最大。今年に入ってからの社債による調達額は累計で1兆円を超える。現在進めている米携帯電話3位のスプリント・ネクステルの買収資金や既発債償還に備えた原資などに充てる
ソフトバンクは、スプリント買収 ディッシュがソフトバンクに対抗していることを意識しており、買収資金の引き上げの原資として、社債発行により資金を確保するようですね。
  1. ソフトバンク社債 個人向け
  2. ソフトバンク社債 機関投資家向け
  3. ソフトバンク社債 海外機関投資家向け
ソフトバンク資金調達と成長理由(7)は、安易な株式発行を行わずに、デッドファイナンス(負債)による資金調達に成功したことですが、スプリント買収でも同様の方針であることが分かります。

(3)低金利のため個人向け社債を追加発行

同社は3月、事業会社の個人向け社債としては最大の3000億円を発行したが、低金利の中で個人投資家の需要が引き続き高いと判断し、起債額を増やす。
ソフトバンクは社債を様々な投資家に向けて発行していますが、ソフトバンク社債発行が最大規模の理由に対して、世界的な低金利により資金が集まったことが追加発行の理由にもなっています。

ソフトバンクの個人向け社債発行が成功すれば、個人向け社債で7000億円を数ヶ月間に資金調達しており、改善した格付けを生かして積極的な財務戦略を採用していることが分かります。

(4)ソフトバンク個人向け社債の金利とリスク

期間5年を予定しているとみられ、市場金利が大きく動かなければ発行条件は1%台後半となりそうだ。大和證券や野村證券、みずほ証券など5社を主幹事に指名し、複数者が引き受けるもよう。 
ソフトバンクはスプリントに対して総額201億ドル(約2兆500億円)で最終的に7割の株式を握る買収を提案、今年7月1日の買収完了を目指している。
ソフトバンクが個人向け社債の金利は、1%台後半としていますが、金利上昇リスクを考えると低金利と考える人もいるかもしれないですね。日銀の金融緩和による、長期金利への影響をどのように考えるかで、判断が分かれそうですね。

(5)ソフトバンクの資金調達が多様化

買収資金手当てのため、金融機関からのつなぎ融資枠を設定しているほか、4月には欧米市場で約3200億円(円換算)の外貨建て社債を発行。調達手段の多様化に努めてきた。日銀の「異次元緩和」で低金利が長期化しそうな中、個人投資家の購入意欲は旺盛とみて発行規模を拡大しての起債に踏み切る。スプリントを巡っては米衛星放送大手ディッシュ・ネットワークが対抗買収を提案している。

ソフトバンクの資金調達について、ソフトバンク資金調達と成長理由(7)でまとめましたが、買収資金の確保のために為替予約などの金融戦略を行っています。
ソフトバンクは、スプリント買収のために着実に金融戦略をとっていますが、ディッシュの対抗買収により買収金額の増加を視野にいれていることが分かります。

ソフトバンクの個人向け社債は、銀行融資と異なり資金使途の制約があまりないので、スプリント買収資金の追加や社債償還資金など機動的に使うことができますね。ソフトバンク43回社債2013年6月の金利は、1.25%~2.25%になるようですが、2013年6月に金利は決まるようですね。
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