(1)ソフトバンク子会社と格付け格下げ
ソフトバンクは買収や投資を積極的に進めており、ヤフーやアリババ、ガンホーなど有力なグループ会社があり多額の株式を保有しています。ソフトバンクのスプリント買収が話題になりましたが、新たにアメリカの通信企業の買収に成功しています。ソフトバンクは、ボーダフォンジャパンを買収したうえに、業績を立て直したことで急成長に成功しています。ソフトバンクがスプリント買収後に、日本の携帯電話事業のような立て直しに成功すれば、利益の大幅な増加に繋がりますね。
ソフトバンクはスプリント買収費用を、多額の銀行借入や社債で調達していますので、財務が悪化しており、格付けの格下げが行われています。ソフトバンクは、経営が悪化している会社を買収して、経営再生することで巨額の利益を得ていますので、スプリント買収後の事業展開に注目が集まっていますね。
(2)アリババへの会社概要と出資割合
- ジャック・マー(馬雲) 創業者であり、ソフトバンク取締役を兼務
- 1995年 中国イエローページを創設 中国初のインターネット上のビジネス掲載サイト
- 1999年 アリババ設立 資本金50万元でアリババ・ドット・コムの運営開始
- アリババは、企業間取引BtoBで多数の会員
- 2000年1月 ソフトバンクがアリババに2000万米ドル(約20億円)を出資で株式約35%取得
- 2003年 タオバオ設立
- 2003年5月 タオバオ・ドット・コム開始 イーベイと中国で競争してシェアを獲得
- タオバオは企業消費者間取引 B to C、消費者間取引 C to Cに強み
アリババの会社概要とソフトバンクの関係について、孫正義 世界20億人覇権の野望を参考にまとめると上記の通りになります。ソフトバンクはアリババに対して、約35%の出資を行っていますが、アリババの上場により莫大な利益を計上する可能性が高いですね。
アリババは子会社のアリババ・ドット・コムが上場していましたが、約2000億円の株式買い付けにより上場を取りやめています。今回、親会社のアリババ上場により、子会社上場よりも高い時価総額となることは間違いなさそうですね。
(3)アリババの企業価値を1000億ドルと示唆
アリババ上場とソフトバンクの利益について、2013年7月18日のBloombergが、米ヤフー株が5年ぶり高値-保有するアリババ株の評価高まるを報じているので見てみましょう。B・ライリー・アンド・カンパニーのアナリスト、サミート・シンハ氏によると、アリババの価値は最高1010億ドル(約10兆700億円)の可能性がある。ヤフーは16日、アリババの1-3月(第1四半期)の純利益が前年同期の3倍になったことを明らかにした。アリババの企業価値について、アナリストは1000億ドルを示唆していますが、上場すればソフトバンクの保有するアリババ株は、3兆円超の含み益を持つ可能性がありそうですね。
ソフトバンク支払利息激増 買収で3000億円となっており、ソフトバンクの財務の健全性が気になるところですね。ソフトバンクは手元資金や営業キャッシュフローが豊富ですが、アリババ株式の上場益の見込みは、ソフトバンクの財務健全性を考えると大きく貢献していることが分かります。
ソフトバンク アリババ上場で株価が上がる理由をまとめましたが、ソフトバンクの利益は大幅に増加することになりそうです。ソフトバンクは、スプリント買収により財務を懸念する指摘はありましたが、アリババ株の値上がりによって財務に問題はないことが分かりますね。
(4)アリババの業績と大株主
- アリババ2013年第1四半期 売上高 13億8000万ドル 前年同期比71%増
- アリババ2013年第1四半期 粗利益 10億2000万ドル 前年同期比約2倍に増加
- アリババ2013年第1四半期 営業利益 7億900万ドル 前年同期比3倍超
- ソフトバンク アリババ株の約37%を保有
- ヤフー アリババ株の約24%を保有
ソフトバンク決算2013年7月第1四半期の利益が2倍を見ると、決算発表でアリババの取扱高は16.1兆円であり、イーベイやアマゾンと比較して説明を行っていますね。ソフトバンクのアリババへの投資は、大成功を収めており、アリババグループやヤフーとのシナジー効果についても注目ですね。
アリババ上場 会社概要と買収一覧をまとめましたが、ソフトバンクのグループ会社として20兆円の時価総額を予想する指摘もあります。ソフトバンクは、アリババ株式の40%を保有しており、アリババの上場によって多額の含み益を保有していることになりますね。
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