ソフトバンク支払利息激増 買収で3000億円

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ソフトバンクの支払利息が買収で激増しており、全上場企業の1割以上になりそうです。ソフトバンク有利子負債増加は、買収資金調達と子会社化によるもので、手元資金に問題はないですね。


(1)ソフトバンクの大型買収

ソフトバンクは2013年に大型買収が話題になりましたが、直近でも大胆な買収を繰り返しています。ソフトバンクの代表的な買収事例を見ると、国内や海外の通信会社だけでなく、スマホ関連のゲーム会社も積極的に買収していることが分かります。

ソフトバンクは、ガンホー株式の買い増しにより子会社化としており、パズドラなどのスマホ向けゲーム事業でもシェアを高めています。ソフトバンクのスーパーセル買収は、ガンホーとのシナジー効果に期待が集まっており、通信事業以外でも国内と海外の有力企業を買収していることが分かります。

(2)ソフトバンクの支払利息増加

  1. ソフトバンクのスプリント買収 有利子負債が約9兆円に増加
  2. 2015年3月期ソフトバンク支払利息 約3000億円
  3. 2015年3月期ソフトバンク支払利息見通し額よりも5割増加
  4. 2015年3月期上場企業の支払利息約2兆5000億円 2013年4月から9月期実績より想定
ソフトバンクの支払利息増加について、日経新聞2013年12月5日が報じているので見てみましょう。ソフトバンクは企業買収を繰り返しており、有利子負債が急激に増加していますが、スプリントの買収などにより有利子負債は約9兆円を突破しています。

ソフトバンクの支払利息は、全上場企業の1割を超える水準に増加しており、ソフトバンクの資金需要が非常に多いことが分かります。ソフトバンクの有利子負債増加の理由について簡単に考えると買収戦略によるものですね。

アリババ上場 会社概要と買収一覧をまとめましたが、ソフトバンクが出資した会社の中には、急速に成長している子会社があります。ソフトバンクは新株発行でなく、銀行融資や社債で資金調達を行っていますので、投資成功によって株主利益は最大化されることが分かりますね。

(3)資金調達と連結子会社化で負債が増加

  1. ソフトバンクの銀行融資増加 買収資金調達 
  2. ソフトバンクの社債残高増加 買収資金調達 
  3. ソフトバンクの買収と子会社化 連結子会社化で負債を算入
  4. ソフトバンクのスプリント買収 負債335億ドル(約3兆3500億円)が加算
ソフトバンク協調融資が最大の理由をまとめましたが、スプリント買収の銀行融資やイーアクセスの銀行融資借り換えなどは積極的な長期融資に切り替えが進んでいます。ソフトバンクは銀行融資と社債発行により、1兆5000億円以上の買収資金を調達しており、有利子負債増加の大きな要因になりました。
  • ソフトバンク銀行融資と社債発行で買収資金調達 有利子負債の増加
  • ソフトバンク企業買収の成功 連結会計により買収先企業の負債を算入
ソフトバンクの調達した資金は企業買収に用いられているため、株式の購入に充てられるており、購入する株数は連結子会社化の水準まで高められています。ソフトバンクは、スプリントなど買収先の有利子負債が連結会計により加わることで、急激に支払利息が増加することになります。

(4)ソフトバンクとスプリント 銀行融資の借り換えと格付け

  1. 日本の銀行がドル融資に積極的
  2. 日本の銀行はアメリカの銀行よりも、融資金利が低い
  3. ソフトバンクはスプリントよりも格付けが高い
ソフトバンクはスプリントの買収により有利子負債が増加しましたが、ソフトバンクに子会社化されたことで資金調達が容易になる可能性が高いです。日本の銀行はドル融資に積極的になっているうえに、アメリカの銀行よりも融資金利が低いため、借り換えにより融資金利は低下する可能性が高いですね。

ソフトバンク決算2014年営業利益1兆円をまとめましたが、ソフトバンクは携帯電話事業と子会社の好調により、高い利益水準を継続していることが分かります。ソフトバンクの事業は在庫が少なく、資金回収が早いため融資返済が行いやすいことが、銀行が融資に積極的である理由ですね。

ソフトバンクとスプリントの格付けを比較すると、スプリントの格付けは低いことが分かります。ソフトバンクはスプリントを子会社化したということは、親会社の格付けが適用されますので、スプリントの資金調達コストを低下する要因に影響することになります。

(5)ソフトバンクの資金繰りに問題はない

  1. 手元資金 2013年9月期中間決算 2兆1836億円
  2. 営業キャッシュフロー約1兆円 2013年4月から9月4512億円
  3. 株式の含み益 ヤフー株 アリババ株など
  4. 有利子負債の返済期間を長期化
ソフトバンクの有利子負債は大きく増加していますが、手元資金は日本の上場企業で、トップクラスの資金がありますので問題はないですね。ソフトバンクは通信事業で日本2位の企業ですが、通信事業は初期投資が終わると安定的に利益を得られる業種ですので、営業キャッシュフローが潤沢ですね。

ソフトバンク ヤフーにイーアクセス売却理由をまとめましたが、ヤフーに子会社株式を売却することで資金調達を行っています。ソフトバンクが行っていた融資は、買収後にヤフーがリファイナンスを行いますので、株式売却と融資回収で多額の現金を回収していますね。

アリババ上場 ソフトバンク利益が数兆円を見ると、ヤフーやアリババ株式の含み益を考えると、莫大な株式を保有していることが分かります。ソフトバンクは銀行融資や社債発行により、返済期間の長期化を進めており、支払利息は増加しているものの財務基盤は特に問題がないことが分かりますね。
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