(1)ソフトバンク スプリント買収発表と社債の資金調達
ソフトバンクがスプリント買収を発表しましたが、米国デッシュの対抗買収発表により、買収合戦となっていました。
ソフトバンクは、スプリント買収金額も引き上げも兼ねて、各種社債を数回発行することで資金調達を行っていました。社債は資金使途が銀行融資よりも自由ですが、ソフトバンクは社債による資金調達に成功したことで、買収価格引き上げを行っていました。
ソフトバンクのスプリント買収提案に対して、議決権行使助言会社が賛成を表明しており、機関投資家が賛成するお墨付きを与えており、賛成がしやすかったのでしょうね。
ソフトバンクの金融戦略について、上記を簡単にまとめると以下のようになります。
ソフトバンクのスプリント買収について、ソフトバンク株主総会2013内容を見ると、孫社長と株主のやりとりがあったようですが、株主の期待にこたえているようですね。スーパーセルとブライトスター ソフトバンク買収の理由について考えると、スプリント買収後のシナジー効果が端末の共同調達やアプリの販売などで発揮できそうですね。ソフトバンクグループで共同調達を行うことで、スプリントの端末調達価格も安くなりますので、米国市場で大手二強に追い付くための環境が整備されつつあることが分かります。
ソフトバンク支払利息激増 買収で3000億円は、ソフトバンクが積極的な買収を増資に頼らずに行った結果と言えますね。ソフトバンクは有利子負債が増加していますが、通信事業や子会社からの豊富な収入を生かして、次の成長に向けて企業買収を進めている成長戦略が明確と言えます。
ソフトバンク決算2014年営業利益1兆円をまとめましたが、ソフトバンクはアリババ株式を売却せずに、利益拡大の継続を発表しています。ソフトバンクは、国内企業と海外企業の買収を続けていますが、利益成長とシナジー効果により業績拡大を続けるのか注目ですね。
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(2)ソフトバンクは携帯電話事業の売上高が世界3位
ソフトバンク、スプリント買収2013年6月株主総会で承認について、2013年6月26日の時事通信が、ソフトバンク、携帯世界3位に=米スプリント株主総会、買収承認を報じているので見てみましょう。米携帯電話3位スプリント・ネクステルの臨時株主総会が25日、本社がある米カンザス州で開かれ、ソフトバンクによる買収を賛成多数で承認した。米連邦通信委員会の承認を経て、7月上旬に買収が完了すれば、ソフトバンクは携帯電話事業の売上高で世界3位に躍進する。ソフトバンクはスプリント買収に成功すれば、携帯電話事業の売上高が世界3位になります。ソフトバンクの買収は、スプリントの株主総会で承認されましたので、米国政府の承認待ちとなります。
(3)スプリント株主の約8割が賛成票
発行済み株式の約8割に相当する賛成票が投じられた。スプリントのヘッセ最高経営責任者(CEO)は総会後の声明で、「歴史的な日だ」とした上で、「ソフトバンクによる買収でスプリントの長期的な価値と競争力が高まるはずだ」と強調した。ソフトバンクの買収提案に対して、スプリント株主の約8割が賛成票を投じており、ソフトバンクの買収価格引き上げと根回しの効果があったことが分かります。
ソフトバンクのスプリント買収提案に対して、議決権行使助言会社が賛成を表明しており、機関投資家が賛成するお墨付きを与えており、賛成がしやすかったのでしょうね。
(4)米国の携帯電話市場の状況
買収総額は216億ドル(約2兆1000億円)で、スプリント株式の78%を取得する。ソフトバンクの支払額は、為替予約分を含めて1兆8000億円。ソフトバンクとスプリントを合わせた契約数は約9700万件と、国内首位のNTTドコモを超える。ソフトバンクの金融戦略を見ると、日本円の銀行融資と為替予約、外貨建て社債の組み合わせにより買収資金を大幅に節約しています。
ソフトバンクの金融戦略について、上記を簡単にまとめると以下のようになります。
- 日本円の銀行融資で金利の安い資金を調達
- 円高ドル安局面なので、ドル買の為替予約により為替ヘッジ
- 円安ドル高局面に変更後、外貨建て社債で資金調達
(5)ディッシュ買収失敗の理由
ソフトバンクは昨年10月、スプリントを201億ドルで買収すると発表した。だが、新規参入を目指す米衛星放送大手ディッシュ・ネットワークが4月、255億ドルでの対抗案を打ち出し、激しい争奪戦に発展。最後はソフトバンクが買収額を積み増して、主要株主の支持を獲得し、ディッシュは買収を断念した。ソフトバンクはスプリント買収に成功しましたが、ディッシュ買収失敗の理由について簡単に考えて見ましょう。
- 携帯電話事業と衛星放送のシナジー効果が見込めない
- ディッシュは買収資金が資金調達が行えていない
- ディッシュはソフトバンクよりも財務体質が悪い
(6)ソフトバンクの買収と成長戦略
ソフトバンクの成長戦略 海外企業の買収
- ソフトバンクの成長戦略 海外通信事業 スプリント買収
- ソフトバンクの成長戦略 海外端末事業で世界首位 ブライトスター買収
- ソフトバンクの成長戦略 海外アプリ事業で世界首位 スーパーセル買収
ソフトバンクの成長戦略 国内事業と海外事業の提携
- ソフトバンクの通信事業 日本と米国で通信機器のコスト削減
- ソフトバンクの通信事業 ブライトスターを通じた端末コスト削減
- ソフトバンクのアプリ事業 ガンホーとスーパーセルが事業提携
- ソフトバンクのネット通販事業 ヤフーとアリババの提携拡大など
- ソフトバンク子会社の利便性拡大 ヤフーを通じた情報配信や宣伝
ソフトバンクのスプリント買収について、ソフトバンク株主総会2013内容を見ると、孫社長と株主のやりとりがあったようですが、株主の期待にこたえているようですね。スーパーセルとブライトスター ソフトバンク買収の理由について考えると、スプリント買収後のシナジー効果が端末の共同調達やアプリの販売などで発揮できそうですね。ソフトバンクグループで共同調達を行うことで、スプリントの端末調達価格も安くなりますので、米国市場で大手二強に追い付くための環境が整備されつつあることが分かります。
ソフトバンク支払利息激増 買収で3000億円は、ソフトバンクが積極的な買収を増資に頼らずに行った結果と言えますね。ソフトバンクは有利子負債が増加していますが、通信事業や子会社からの豊富な収入を生かして、次の成長に向けて企業買収を進めている成長戦略が明確と言えます。
ソフトバンク決算2014年営業利益1兆円をまとめましたが、ソフトバンクはアリババ株式を売却せずに、利益拡大の継続を発表しています。ソフトバンクは、国内企業と海外企業の買収を続けていますが、利益成長とシナジー効果により業績拡大を続けるのか注目ですね。
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