ソフトバンクの子会社 ヤフーとアリババ(6)

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ソフトバンクは多数の子会社を抱えていますが、主要子会社にヤフーやアリババなどがあります。ソフトバンクは携帯電話会社のイメージがあると思いますが、グループ企業について見てみましょう。

(1)ソフトバンクの巨額投資と成果

ソフトバンク金融戦略と資金調達(5)を見ると、携帯電話事業を成功させるために、ぎりぎりの資金調達を行っていることが分かりますが、成功した理由について見てみましょう。
ある意味、綱渡り的な戦略に見えるが、いずれも孫社長の豪腕と、将来の事業戦略に自信があったからこそできたこと。巨額の先行投資を行った後に、着実に成果を収めてきたことで、信用力を格段に高めることに成功したといえる。
ソフトバンクは、銀行借入や社債の調達により巨額の投資を行ってきましたが、過去の成功により次の巨額投資の資金調達に成功しているようですね。ソフトバンクは、携帯電話事業のイメージは強いですが、海外では投資会社として投資先が注目を集めています。

(2)投資家の投資と高い金利の支払い

魚本敏宏、野村證券チーフクレジットストラテジストは「孫社長の構想に夢や可能性があるから投資家は投資してみようという気が起きるし、ソフトバンクも事業戦略に自信があるから高い金利を払えたのだろう」と言う。
孫正義5兆円買収とみずほ銀行を見ると、スプリント買収だけでなく複数の米国通信会社を買収して、上位2社に一気に追い付く準備をしていたようですね。ソフトバンク銀行融資とスプリント買収を見ると、買収するための資金調達は素早く終えていますね。

ソフトバンクの特徴は、買収資金や設備資金の調達を、新株発行ではなく借入で賄っていることに特徴があります。ソフトバンクの株主は、株式価値の希薄化が行われないため、株価が上昇しやすく投資家は支持していることが株価から分かりますね。

(3)ソフトバンクの投資戦略

これまで携帯端末事業と財務戦略を見てきたが、ソフトバンクの成長はこの二つだけで成し得たものたではない。忘れてはならないのは投資戦略である。
ソフトバンクの投資戦略について、ダイヤモンドが掲載している主要グループ企業の時価総額や株式の保有割合を見てみましょう。

(4)ソフトバンクの主要子会社と買収企業

  1. ポータルサイト ヤフー日本法人 時価総額2.5兆円 42.2%出資
  2. 米国 スプリントネクステル 時価総額1.7兆円 201億ドル(1兆5700億円)で2013年に買収予定
  3. 中国 アリババ・グループ 時価総額3.3兆円超 31.8%出資
  4. 中国 レンレンドットコム 時価総額1100億円 34.1%出資
  5. モバイル ウィルコム 会社更生中 約2000億円の負債引き受け
  6. モバイル ボーダフォン日本法人 時価総額1兆7500億円 2006年買収
  7. モバイル イーアクセス 株式交換により2012年に買収
  8. 固定通信 日本テレコム 3400億円で2007年に買収
  9. コンテンツ ガンホー・オンライン・エンターテイメント 時価総額4600億円
  10. コンテンツ ユーストリームアジア、ベクター、アイティメディア
  11. コンテンツ 福岡ダイエーホークス 200億円で2005年に買収
ソフトバンクグループの時価総額は、2013年3月18日時点で、1ドル=96円換算、アリババは推計でダイヤモンドが掲載しています。ソフトバンクと主要子会社と買収企業で掲載されているもののうち、管理人が以前とりあげたものは、下記のものです。
ソフトバンクは買収を重ねていますが、有名企業が多く、ニュースなどで名前をご存知の方も多いのではないでしょうか。

(5)ヤフーがソフトバンクの営業利益の2割を稼ぐ

ソフトバンクは現時点で実に約1000社への投資を行っている。中でも成長に大きく寄与しているのは、インターネット事業だ。筆頭は、インターネットのポータルサイトであるヤフーで、営業利益の約2割を稼ぎ出す
ヤフーは日本有数の高い利益率と利益額の企業ですので、ソフトバンクは42.2%の出資により十分な恩恵を受けているようです。ソフトバンクは、ADSLの販売や携帯電話事業などブランド価値の向上だけでなく、ヤフーを上手に活用して資金調達も行っていますね。

(6)アリババとガンホー

その他にも、中国最大の電子商取引(EC)事業を展開するアリババ・グループや、時価総額でディー・エヌ・エーを抜いたゲーム開発会社のガンホー・オンライン・エンターテイメントなど、実に多士済々だ。
ソフトバンクの取締役に、アリババ・グループ創業者のジャック・マー(馬雲)が入っており、ただの出資以外にも深い関係であることが分かります。アリババ上場 ソフトバンク利益が数兆円が見込めますので、財務に対してよい影響がありそうですね。

ソフトバンクは、週刊ダイヤモンド2013年3月30日出版からしばらくして、弟の孫泰蔵氏が会長であるガンホーのTOBを発表しています。ソフトバンク ガンホー子会社化TOBの仕組みでまとめましたので、関心のある方はご参照。

ソフトバンク決算2013年7月第1四半期の利益が2倍で、アリババの取扱高は16.1兆円であり、イーベイやアマゾンと比較すると、時価総額は高額になりそうですね。ソフトバンク アリババ上場で株価が上がる理由をまとめましたが、アリババの公開価格は年初に投資家が予想していた水準よりも高くなっています。ソフトバンクの子会社は、ヤフーやガンホーが有名になっていますが、アリババの上場によって世界中からの注目が高まりそうですね。

(7)ソフトバンクの投資戦略

今では、すっかり携帯電話事業の顔が定着しているが、ソフトバンクはもともと、「インターネットカンパニー」を標榜し、ネットに関わる企業に積極的に投資してきた歴史がある。こうした投資戦略にも、ソフトバンクならではなのしたたかさが見て取れる。
ソフトバンクは、株式発行や株式買収、銀行融資やリース会社からのリースバック、債権の証券化などにより資金調達を行っています。ソフトバンクは金融戦略の成功により、多くのグループ企業を抱えているようですね。ソフトバンク資金調達と成長理由(7)に続く。
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