ソフトバンク ガンホー子会社化TOBの仕組み

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ソフトバンクがガンホー子会社化を行う仕組みを見ると、TOBと株式の議決権譲渡による仕組みであることが分かります。ソフトバンクが有価証券評価益を計上するという報道もあり、業績にどういった影響を与えるのか注目ですね。

(1)ソフトバンクのガンホー子会社化の仕組みとポイント

  1. ソフトバンクグループは33.63%の株式をすでに保有
  2. ソフトバンクは事実上、孫正義氏の弟の会社である、アジアングルーヴから6.37%の株式公開買い付け
  3. 資産管理会社孫ホールディングスが、ハーティスが保有するガンホー株18.50%の議決権行使の権利を譲り受ける
ソフトバンクのガンホー子会社化の仕組みとポイントを簡単にまとめると、上記の通りです。ソフトバンクが、孫正義社長の実弟から株式の買い付けと議決権の譲渡で連結子会社化するのがポイントですね。

(2)ソフトバンク ガンホー連結子会社化を発表

ソフトバンク ガンホー子会社化の仕組みについて、2013年3月25日のロイター通信が、ソフトバンク、ガンホーをTOBなどで連結子会社化と報じているので見てみましょう。
ソフトバンクは25日、ガンホー・オンライン・エンターテイメントを株式公開買い付け(TOB)などを通じて連結子会社化すると発表した。同社のスマートフォン(多機能携帯電話)向けのソーシャルゲーム事業を評価し、支配力を強化する。
ソフトバンクがガンホーを連結子会社化すると発表しましたが、株式の出資比率を引き上げることを発表しています。ソフトバンクが連結子会社化ということは、一般的に株式の保有や議決権が過半数を超える可能性があることが分かります。

(3)出資比率の引き上げで支配力の強化

ソフトバンクグループの出資比率は58.50%に引き上げられるが、役員体制は維持して独立性を確保する。上場も継続する方針。
ソフトバンクのガンホー子会社化のポイントが集約されているので見てみましょう。
  • ソフトバンクグループで株式の確保
  • ソフトバンクグループの株式出資比率は58.50%で過半数を超える
  • ソフトバンクはガンホーの役員体制を維持
  • ガンホーの上場を継続
ソフトバンクはガンホーを持ち分法適用会社としていましたが、役員体制の維持とガンホーの上場継続を発表しています。ガンホーはパズドラの成功により、株価が急騰しており、勢いを持続したいという考えがあるのでしょう。

(4)孫正義社長の実弟からTOB みずほグループとの関係

TOBは、ソフトバンクの携帯子会社ソフトバンクモバイルが実施する。ソフトバンクの孫正義社長の実弟で、ガンホー会長の孫泰蔵氏の資産管理会社アジアングルーヴから買い付ける。TOB価格は1株当たり34万0276円で、買い付け上限は7万3400株(出資比率6.37%)。買い付け総額は最大249億7600万円。買い付け期間は4月1日から4月26日まで。公開買い付け代理人はみずほ証券
ソフトバンクは、ガンホーの株式を保有する、孫正義社長の実弟から株式を買い付けるようですね。
ソフトバンクは、みずほ銀行グループと親密な関係ですので、株式公開買い付けの代理人がみずほ証券である点もポイントですね。

(5)6.37%のTOBは事実上アジアングルーヴの株式買い付け

アジアングルーヴは、ソフトバンクモバイルによるTOBへの応募後に残る8.10%のガンホー株を継続保有する方針。また、TOBの買い付け上限を守るため、6.37%についてアジアングルーヴ以外からの応募があった場合、その比率に応じてすべての売却を行わない
ソフトバンクはガンホー株式のTOBを6.37%に設定していますが、事実上アジアングルーヴ(孫正義氏の弟の会社)から株式を買い付ける仕組みとなっていますね。

(6)ガンホーの議決権行使の権利を譲渡

同時にソフトバンクの孫社長の資産管理会社孫ホールディングスは4月1日付で、泰蔵氏の別の資産管理会社ハーティスが保有するガンホー株21万3080株(同18.50%)の議決権を行使する権利を譲り受ける。2者の取引のため、価格など譲渡条件は非公表。
ソフトバンクのガンホー子会社化は、TOBによる株式の譲渡と議決権の譲渡で行われていることが分かります。日本長者番付 孫正義の資産で、孫正義氏の資産について見ましたが、資産管理会社は莫大な資産を管理しているのでしょうね。

(7)孫正義子会社がガンホーの議決権を確保

ソフトバンクにとってガンホーは、ブロードバンド子会社のソフトバンクBBが38万7440株(同33.63%)を保有しているため持ち分法適用会社だが、4月1日付で孫ホールディングスが18.50%の議決権を確保することで過半数を所有する。さらにTOBが実現すれば、実質的な出資比率は58.50%になる。
ソフトバンクのガンホー連結子会社化は、ソフトバンク本体が過半数の株式や議決権を保有するのではないこともポイントになりますね。ソフトバンクは連結子会社化により、1700億円の有価証券評価益計上の可能性を東洋経済は報じていますが、業績にどういった影響があるのか注目ですね。

ソフトバンク決算2013年7月第1四半期の利益が2倍を見ると、第1四半期決算でガンホー子会社化の利益を計上しており、一時的とはいえ、利益でドコモを抜いていますね。スーパーセルとブライトスター ソフトバンク買収の理由を見ると、スーパーセルの買収でガンホーの海外進出に目処が立ち、株価がストップ高で高騰しています。ガンホーとスーパーセルのアプリを通じて、両社のアプリ宣伝などマーケティングを共同化するなどが予想できますので、今後の企業成長に注目ですね。
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