(1)ソフトバンク社債発行の理由
ソフトバンク社債発行の理由を見ると、社債の起債成功の後に、スプリント買収のための銀行借入が減少していることから、スプリント買収資金であったことが分かります。ソフトバンクは、スプリント買収による借入金の増加による財務の悪化が懸念されていますが、競合企業であるドコモと社債の利回りに差がでています。
(2)ソフトバンクなど個人向け社債の発行増加
NTTドコモ社債の比較で、ソフトバンクや他社との利回りや年限の比較を行いましたので、見てみましょう。- 2013年1~3月の発行総額は5400億円程度
- 2011年10~12月の6428億円以来の高水準
- 預金や国債と比較して、利回りが相対的に高い金融商品として人気
(3)社債の発行金額、利回りや年数比較
ソフトバンク以外の社債発行金額の利回りや年数について比較してみましょう。ソフトバンクとドコモを比較すると、ドコモのほうが利回りが低く、信用が高いことが分かります。- 1月発行 東芝の4年物は0.62%
- 1月発行 東武鉄道3年物は0.47%
- 3月12日 ソフトバンク4年物を3000億円発行 利回り1.47%
- 3月28日 NTTドコモ5年物を600億円発行 利回り0.21%
- 3月下旬 オリックス5年物を250億円程度発行
(4)過去のソフトバンク社債発行金額と金利
ソフトバンクとドコモや他社と比較すると社債の利回りは高いですが、ソフトバンクが公表しているソフトバンク社債明細表、2012年12月末現在から過去の社債利回りを見てみましょう。- 第26回 発行総額 149億円 年4.36%
- 第30回 発行総額 300億円 年3.35%
- 第31回 発行総額 1,300億円 年1.24%
- 第32回 発行総額 250億円 年1.67%
- 第33回 発行総額 1,300億円 年1.24%
- 第34回 発行総額 450億円 年1.10%
- 第35回 発行総額 100億円 年1.66%
- 第36回 発行総額 1,000億円 年1.00%
- 第37回 発行総額 300億円 年0.65%
- 第38回 発行総額 500億円 年0.42%
- 第39回 発行総額 1,000億円 社債の金額100万円 年0.74%
- 第40回 発行総額 100億円 社債の金額1億円 年0.732%
ソフトバンクの社債金利は第26回を見ると4%を超えており、第41回ソフトバンク社債の1.47%という利回りは低下していることが分かります。
(5)ソフトバンクの社債金利比較から分かること
ソフトバンクの社債金利比較から分かることについて見てみましょう。- ソフトバンクの社債利回りは、ドコモなどよりも高い
- ソフトバンク第39回社債よりも利回りが高く、市場にスプリント買収懸念の可能性
- ソフトバンク第26回社債よりも利回りは大きく低下しており、信用リスクは低下している
ソフトバンク43回社債2013年6月の金利を見ると、社債金利が以前より減少すると同時に、資金調達の金額が増加していることが分かります。 スポンサードリンク
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