(1)ソフトバンクの子会社と資金調達
ソフトバンクは携帯電話事業参入の際に、1兆円を超える資金調達を行って、ボーダフォンジャパンの買収に成功しました。ソフトバンクの金融戦略は、保有資産の流動化による資金化と、営業やマーケティングによる収益の増加を並行して行うことに成功しています。ソフトバンクは投資会社として、IT企業など多数のグループ企業がありますが、ヤフージャパンやアリババなどで数兆円の株式含み益や配当などがあります。
(2)2兆円協調融資の融資条件
ソフトバンク協調融資が最大の理由について、2013年8月9日の日経新聞夕刊3面が報じているので見てみましょう。- 2013年9月末をめどに2円超の協調融資
- 2013年末に契約期限 1兆3000億円のスプリント買収資金2012年末以降に調達の借り換え
- イーアクセスの債務2000億円銀行借り換え
- みずほ銀行などが中心で20行程度が交渉中
- 返済期間5年以上の見込み
- 貸出金利2%程度の見込み
ソフトバンクの協調融資について、過去の事例と簡単に比較すると、協調融資の違いが分かると思います。協調融資も銀行融資の一種ですので、資金使途を見ると、企業の成長動向や今後がよく分かりますね。
(3)パナソニックとソフトバンク協調融資の違い
- パナソニック借金1兆円 2兆5千億円喪失(4) 運転資金として資金枠
- ソフトバンク銀行融資とスプリント買収(7) 買収資金のつなぎ融資で期間が短期
- ソフトバンク2兆円の協調融資 期間5年以上
ソフトバンクがみずほ銀行などから調達した資金は、スプリント買収目的の資金ですので返済期間が非常に短いことが分かります。ソフトバンクが今回、調達する協調融資は期間が5年以上ですので、スプリント買収資金よりも返済期間が長いことが分かります。
ソフトバンク支払利息激増 買収で3000億円を見ると、ソフトバンクは買収を有利子負債で積極的に進めた結果、子会社の有利子負債も含めると莫大な負債金額となっています。ソフトバンクとパナソニックの今後は、協調融資で調達資金を成長資金と運転資金にしていた違いが大きくでる可能性が高いですね。
(4)半沢直樹とソフトバンクの融資の違い
ドラマの半沢直樹が評判なうえに、ソフトバンクはIT企業ですので銀行融資が返済可能であるのか心配されている方がいると思いますので簡単に違いを見てみましょう。
ソフトバンクが返済困難になったとしても、有力子会社の株式を売却か担保差し入れが可能なため融資返済は問題ないですね。
ソフトバンクは格付け低下により、社債の調達金利は上昇するうえに、海外で調達すれば金利が高くなる可能性が高いです。銀行の融資条件を見ると金利の条件もよいので、ソフトバンクと銀行の双方にメリットが大きい融資であると言えます。
スーパーセルとブライトスター ソフトバンク買収の理由を見ると、ソフトバンクが携帯電話市場とスマホアプリで世界進出に本気であることが分かります。ソフトバンクは、スプリント買収資金の借換を銀行融資で円滑に行っており、金融戦略が順調なため買収に乗り出せたと言えますね。
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- ソフトバンクは大企業
- 携帯電話事業は3社の寡占市場であり、連結営業利益は1兆円の見込み
- ヤフーやアリババなどの株式は数兆円の含み益がある
- 融資金利が2%と比較的高い
- 2兆円の融資資金は資金使途が明確
ソフトバンクが返済困難になったとしても、有力子会社の株式を売却か担保差し入れが可能なため融資返済は問題ないですね。
(5)ソフトバンクと銀行の協調融資によるメリット
- ソフトバンクは多額の融資資金を調達
- ソフトバンクの融資は5年と比較的長期
- ソフトバンクは日本市場で調達できるので、融資金利が低い
- 銀行は事務手数料を得ることができる 0.25%とすれば50億円
- 銀行の融資金利がいい 2%-1.475%(短期プライムレート)
- 銀行は多額の融資を実行できる 協調融資で多額の実績を積み上げ
ソフトバンクは格付け低下により、社債の調達金利は上昇するうえに、海外で調達すれば金利が高くなる可能性が高いです。銀行の融資条件を見ると金利の条件もよいので、ソフトバンクと銀行の双方にメリットが大きい融資であると言えます。
スーパーセルとブライトスター ソフトバンク買収の理由を見ると、ソフトバンクが携帯電話市場とスマホアプリで世界進出に本気であることが分かります。ソフトバンクは、スプリント買収資金の借換を銀行融資で円滑に行っており、金融戦略が順調なため買収に乗り出せたと言えますね。
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