孫正義5兆円買収とみずほ銀行(6)

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孫正義社長が銀行に企業買収する意思を伝え、みずほコーポレート銀行の佐藤頭取が融資に強い意欲を示しています。孫社長が買収可能性を伝えた時期と、計画を見ると5兆円規模の買収を銀行が意識していた可能性があります。

イーアクセス買収はスピードで成功

ソフトバンクのイーアクセス買収は、KDDIよりも提示した金額は安く決断が早かったことが決め手になりました。

ソフトバンクは財務改善はしているものの、スプリント買収には巨額の資金が必要になります。ソフトバンクの資金調達について、2012年11月7日の日本経済新聞が報じているので見てみましょう。

融資要請とみずほ銀行頭取

今春、ソフトバンク社長の孫正義(55)は銀行を行脚していた。「海外の通信会社を買収するかもしれない」 
メーンバンクのみずほコーポレート銀行は色めき立つ。資金需要が少ないなか、米アップルの「iPhone(アイフォーン)」販売が好調で潤沢なキャッシュフローを生むソフトバンクからの融資要請。「この案件は必ずまとめろ」。頭取の佐藤康博(60)は厳命した。
ソフトバンクはボーダフォンジャパン買収でLBOにより、多額の借入をしましたが、契約者数の増加と顧客単価の上昇で、業績が好調。有利な条件でリファイナンスに成功しており、完済が視野に入っていました。

そのため、みずほコーポレート銀行とみずほ銀行の佐藤頭取にとって、買収資金の融資は魅力的に映ったのではないでしょうか。

ソフトバンクの買収計画

買収候補にはアジアの通信会社なども浮上したが、今夏に有力となっていたのが米携帯電話3位のスプリント・ネクステルと同4位のTモバイルUSAを約5兆円で同時に買収するプラン。 
今秋にTモバイルと同5位のメトロPCSコミュニケーションズとの合併協議入りが 伝わり断念したが、孫は「幻の5兆円買収」に本気だった。最終的にスプリントを買収したうえでメトロPCSに対抗買収をしかける計画に切り替わった。
孫正義社長は、2012年夏の段階で米3位と米4位の通信事業者を買収する5兆円買収を検討していたようですね。

ソフトバンク買収プランの変更

孫正義社長の銀行訪問で打診したのが春ですので、銀行もソフトバンクが発表した買収規模より大きい融資を検討していた可能性がありますね。
  • 5兆円買収プラン 3位のスプリントと4位のTモバイルUSAを同時に買収
  • 買収の最終プラン 3位のスプリント買収後、5位のメトロPCSに対抗買収をしかける
買収計画を見ると、当初のものから大きく変わっている事が分かります。メトロの他にクリアワイヤも計画に入っていますが、スプリント買収阻止でソフトバンク株安となったことも報道されました。

株価の高騰と買収による再編期待

「大事な時期に余計なことを言うな」。スプリントとの交渉から帰国して一夜明けた9月19日、孫は怒っていた。スプリント最高経営責任者(CEO)のダン・ヘッセ(58)が投資家説明会で「通信業界の再編でスプリントは重要な役割を果たす」と不用意に発言、株価が高騰したためだ。 
「交渉中断もあり得る」 
こう伝えた孫の本音は違った。「必ず買収する」
株式買収予定のスプリントの発言により、株価高騰に繋がったようです。ソフトバンクはスプリントの株価が高くなれば、株式買収に必要となるお金が増加するので不利になります。孫正義社長は、買収交渉の中で強い言葉を使っていますが、買収する意思は変わらなかったようです。ソフトバンク銀行融資とスプリント買収(7)に続く。
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