スプリント買収とソフトバンク孫正義の行動

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ソフトバンクは、スプリント買収を発表しました。スプリント買収直前の孫正義社長の動きを見ると、ソフトバンクがイーアクセス買収を並行して行い、怒涛の動きであったことが分かります。

孫正義iPhone5発表会に出席

スプリント買収に動く、ソフトバンク孫正義社長の慌ただしい行動について2012年10月16日の日経3面が報道しているので見てみましょう。
ソフトバンク社長の孫正義(55)にとって怒涛の1ヶ月だった。9月12日、米アップルの「iPhone5」発表会出席のため渡米。翌週19日、都内での新サービス発表の席上、孫は思わずこう漏らした。「米国から昨日帰国しました」
ソフトバンクの孫正義社長は、ソフトバンクが販売している携帯電話iPhone5の発表会に出席したようです。iPhone5盗難が静岡のソフトバンクでありましたが、ソフトバンクの成長に欠かせない機種になっています。

スプリントネクステル買収交渉とイーアクセス

米国での空白の1週間。この時、孫は米スプリント・ネクステルを訪れ、買収への本格協議に入っていた。9月中旬からスプリント株は再編期待で高騰するなど神経質な交渉が続いていた。
スプリント買収は、孫正義社長の大胆な決断であり買収金額も巨額です。孫正義社長のスプリント買収への意気込みや、買収金額の大きさが為替市場に影響を与えたという説も飛び出していました。
ソフトバンクのスプリント買収は負債を含めると金額が、1兆5000億円を超えておりその影響が意識されたのでしょうか。為替市場に与える影響は限定的かもしれないですが、そういった話が出てくる事に買収規模が巨大である事が分かると思います。

株価の3.5倍の買収条件で乗り切る

買収に高株価を提示して競り勝つ

そこに日本から一報が舞い込む。「KDDIがイー・アクセスを買収しそうだ」米国進出に没頭するあまり、足元のライバルの動きに油断があった。 
帰国した孫はすぐにイー・アクセス会長の千元~生(70)のもとに乗り込む「一緒にやりましょう」イー・アクセスの時価総額の3.5倍という買収条件を提示し、土壇場で巻き返した。
スプリント買収と平行して、孫正義社長は国内事業拡大のために不可欠な電波確保について、イーアクセスの買収に成功します。株価3.5倍を提示して、KDDIとの買収競争に勝ちました。

スプリント買収を成功させる為には、日本の通信事業で安定した現金を生み出す事が不可欠ですが、その土壌を整える事にも成功しているようです。

NTTドコモを意識

10月1日、イー・アクセスとの」経営統合発表の席上、孫は「いずれNTTドコモを抜く」と宣言。この時すでに孫の目は米国に向いていた。
孫正義社長は、日本の通信業界でリーダー企業のNTTドコモを意識していたようです。ドコモCMがソフトバンクのパクリであることを考えると、ドコモもソフトバンクを意識しているようですね。

株式の売却とイーアクセスの支配権

ソフトバンクは、イーアクセス株の売却を発表しましたが、ソフトバンクのイーアクセス株売却を勘違いしている人もいますので、簡単に説明します。

ソフトバンクは、イーアクセス株式の議決権ありと議決権無しの株に分割。株式のうち、全体の少数の議決権ありの株式売却を発表しています。株式売却価格について計算すると、イーアクセス株の買収価格に対して適正な金額である事が分かります。

買収企業の拡大

スプリント買収の検討が始まったのは今年春。孫は当初、ドイツテレコム傘下の米携帯4位、TモバイルUSAの買収も併せて検討していた。米国でベライゾン、AT&Tの2強と戦うにはスプリント1社では足りないからだ。
スプリント買収と同時に、孫正義社長は、当初から他社の買収も平行して検討している事が分かります。

孫正義社長は、スプリント1社では、米国の大手2社と市場シェアが離れすぎているため、競争しても困難であると判断したのでしょう。

株式買収を4位5位企業にも検討

しかしTモバイルは10月3日、米5位のメトロPCSコミュニケーションズとの合弁を発表した。4位・5位連合が誕生すると、3位のスプリントを通じて買収することが難しくなる。現在の大手5社から3社に集約されてしまい、競争政策上の問題が生じるからだ。
今回、スプリントはTモバイルとメトロの合弁に対し、買収案件の内容確認を当局に臨んでいるという。「ソフトバンクの資金が入るまでの時間稼ぎ」(関係者)とされる。今後、ソフトバンクを軸に米国での合従連衡が加速するとみられている。
孫正義社長はスプリント買収と同時に、4位5位企業の買収を行い一気に市場シェアを高める構想だったようですね。スプリント買収阻止でソフトバンク株安となった事が報道されており、クリアワイヤの株式取得についても注目が集まっています。

スプリント買収と孫正義社長の行動を見ると、日米で壮大な株式買収構想を描いており、その行方に注目したいと思います。
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