(1)利益は過去最高 買収資金の借入に成功
ソフトバンクは過去最高の利益を見込んでおり、スプリント買収により来期、2013年度も7000億円の営業利益を想定しています。ソフトバンクがスプリント買収を進めることができたのは、孫正義社長が銀行に根回しするのが早かったのも1兆5000億円以上の借入に成功した理由でしょう。スプリント買収は、アメリカ政府の審査を受ける必要がありますが、ソフトバンクが中国企業と取引をしている事が問題となっています。
(2)中国企業 華為技術(ファーウェイ)との取引問題
ソフトバンク スプリント買収アメリカの評判(12)は、アメリカ議会などが中国企業との取引関係に懸念をひょうめいしいることを、2012年11月10日の日経新聞が報じています。ソフトバンクについては、米議会が「安全保障上の脅威」とみなす中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)との日本での取引が懸念材料として浮上している。アメリカ議会は、中国の通信機器大手に対して警戒感を抱いていますが、ソフトバンクの取引相手に含まれていることが買収成功の懸念材料になっています。
(3)孫正義社長は中国企業との取引に言及
孫もスプリント最高経営責任者(CEO)のダン・ヘッセ(58)も「今後、米国でファーウェイの機器は使わない」と予防線を張る。孫正義社長は、米国で政治問題になる事を懸念しており、ソフトバンクが米国で中国の通信機器を使わないことを表明しています。
ソフトバンクはイーアクセス買収を行いましたが、イーアクセス株売却先の名前とソフトバンクの目的を見ると、中国企業が含まれておらず、スプリント買収に影響を及ぼさないようにしていることが分かります。
(4)ソフトバンクの保有する周波数
「日本の会社に米国の通信会社より多く周波数を与えていいのか」。米AT&Tの副社長、ブラッド・バーンズ(47)は10月17日、声明を出した。スプリントと同社が経営権を確保した米クリアワイヤが使う周波数の合計がAT&Tより多くなるとして揺さぶりをかける。ソフトバンクは、スプリント買収によりクリアワイヤと合わせた周波数で、多くの周波数を保有することになります。これは、ソフトバンクや米国企業の設備投資の状況で今後、変動することが想定されます。
- ベライゾン・ワイヤレス
- AT&T
- スプリント・ネクステル
(5)ソフトバンクの企業規模拡大と金融戦略
価格交渉で有利
ソフトバンクの企業規模拡大と、日本に拠点を置くことでどういったメリットが得られるのか考えて見ましょう。- 通信機器や携帯電話の調達で価格交渉や優先して供給を受けやすくなる
- 金融戦略を考えると有利な国で資金調達しやすくなる
金融戦略を有利に進めることができる
ソフトバンク社債発行が最大規模の理由として、設備投資や買収に備えていることがあるのでしょう。ソフトバンクは知名度と格付けが高く、日本の金融市場では、低金利で円資金の融資や社債発行を行うことができます。ソフトバンクの通信事業は、日本とアメリカから収益を得ることになります。日本かアメリカに一極集中することを考えると、リスク分散やグループ間の金融取引で効率的な円やドル資金の調達が可能になるかもしれません。
(6)ソフトバンクの米国議会対策
ソフトバンクはワシントンのロビイスト事務所と契約。司法省で通信会社の買収を審査する「チーム・テレコム」やFCC、議会への対策を練る。
「米国は開かれた市場。フェアに判断してもらえるはず」と話す孫は次の再編に意欲を示す。審査の過程でミスは許されず慎重な対応が求められる。ソフトバンクは、米国議会への対策に乗り出すことを発表しており、買収に失敗か何らかの条件を提示されるのか注目されいます。ソフトバンク為替レート円安の影響を抑えるために、為替予約をすでに行っています。
ソフトバンクがアメリカの政治問題で、スプリント買収に備えて為替リスクは最小限に抑えており、買収に成功するかどうか気になりますね。スプリント買収その後 米国がソフトバンク承認したと報じられており、来期の業績に注目ですね。 スポンサードリンク
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